これまで陸上に縁が無かった我が家。
娘が中学一年生で陸上を始めて、6月の大会でデビューを迎えて、はじめての夏。
顧問の先生がエントリーしてくれたごく小さなエリアの大会に出たり、暑さにへばりつつ練習を重ねたり、記録会に出たり…という感じで過ごしておりました。
これまで、ろくな運動経験がなかった娘。
この年の夏に出た試合は小さいものでしたが、それでも「走り方かわったね!」なんて我が家ではプチ盛り上がりを見せておりました。
娘の属する陸上部は、女子部員が少なくて選手層は極薄(一時は廃部寸前だったらしく、娘たちの代が入るまでは4人で、短距離は一人もいなかった)。
ちょうど娘が入学した年に短距離・跳躍専門の先生が赴任されてきたのもあって、もとからいた先輩達&娘たちの学年でしっかり練習に取り組むようになったのだそうです。
そんな背景もあり、あまり運動経験無い我が子でも一年生から出場機会もらえてありがたいね、しっかり専門的に教えてもらえて凄いね~なんて言いつつ、応援の経験もちょっとだけ(といっても何度かですけど)増えてきた秋。
この秋が、いま思うと娘の陸上における転機だったように思います。
陸上って、春の総体・通信大会はそのまま全国につながりますが、秋の総体は都道府県までしかありません。総体が終われば新人戦があって、そこからはオフシーズンに入る…というスケジュール(トラック競技はそう。駅伝とか長距離の大会はあるけど)。
娘たちはその秋の総体、エリアの大会で、まず女子の個人競技は全員散りましたw
ですが、皆「ギリギリ個人競技では都道府県大会に進めない程度」の速さは持っていたらしく、なんとバトンパスもうまくいったリレーで決勝に残り、都道府県大会への挑戦権をゲット!
このときの喜びようったらなくて。
そのときの娘の持ちタイムは、13秒台後半(9月の記録会で13秒台に突入)。
リレメンは4人+補欠ですが、夏にがんばった彼女たちは4人のうち3人が13秒台に入っていて、もう一人も13秒ギリギリ出るか出ないか、くらいのタイム。
飛び抜けて速い子はいないけどみんなそこそこ速い&バトンパスがスムーズ、という持ち味で都道府県大会に進出。
そして、都道府県大会でもなんと決勝に残ったんです。
このときは全員が上り調子で、走るたびにタイムが上がっていく感じがなんともエキサイティング。顧問の先生に引き上げてもらって成長していく姿が眩しかったです。
そして、この都道府県の大会の決勝が、私が娘の覚醒を感じたレースでした。
娘の走順は2走。バトンを受け取った瞬間、ぶん、と腕を振ってそこからターボついてる?というような猛烈な加速。都道府県の決勝という舞台なのに、あっという間に二人を抜いて前と距離を縮めて3走にバトンパス。
3走も粘って、4走の子は有名選手ひしめく中で粘り抜いて、上位でゴール!
興奮で手が震える、という体験をしました。表彰式のやり抜いた笑顔はとっても清々しかった!そして、表彰式が終わったあと、躊躇なく顧問の先生に抱きつきにいく娘たちに、時代は変わったなぁとw(私たちの中学時代、顧問の先生なんて怖い以外のなにものでもなかったのに!)
娘のこの日の走り。
私が親だからかもと思っていましたが、その走りは「覚醒」と顧問の先生をはじめとしていろんな方に形容していただいていて、それくらいに鮮やかな走りでした。
まぁでも、娘の覚醒はものすごく印象に残っているのですが、
都道府県の大会一度も行ったことない子たちに「決勝目指すぞ!」って言って、実現させちゃう先生すごいな??
というのが一番思ったことかもしれないです笑
生徒たちのポテンシャルを見抜いてくれたのもそうですが、ひと夏でここまでなんて。
ジュニア期における指導者がいかに大きい存在か、そんなことを思った経験でもありました。